vol.88 サルコペニア-Sarcopenia –
- 糖尿病パンフレット
サルコペニア -Sarcopenia –
サルコペニアという用語は、「筋肉」と「喪失」を意味するギリシャ語を組み合わせた造語です。筋肉が減り、からだの機能が低下した状態を示します。サルコペニアになる主な要因は加齢で、65歳以上の高齢者の1〜29%が該当するといわれています。
糖尿病の方は、サルコペニアになりやすいとされています。 その理由は、血糖を下げるインスリンの作用不足により筋肉が減少しやすく、それにより身体を動かす機会も減り、悪循環に陥りやすいことが原因です。
サルコペニアになると、歩く、立ち上がるなどの基本的な動作に影響が生じ、転倒しやすくなります。 しかし、適切な予防を行うことで、サルコペニアを回避、軽減することができます。
サルコペニアになると
・動くのが億劫となることにより、外出がつらくなる
・筋肉の減少から階段の昇り降りがつらくなる
・転倒・骨折をしやすくなる
・歩くスピードが遅くなる
・感染症のリスクが高まる
・糖尿病のリスクが高まる
・食べ物を飲み込む能力(嚥下機能)が低下する
サルコペニアをチェックしましょう
指輪っかテスト
自分の指をわっかにして足の太さを測ることで簡易的に危険度を知ることができます。親指と人差し指で、利き足でない、ふくらはぎの一番太いところを囲んでみましょう。
危険度 低 指で囲めない
危険度 中 指で囲める
危険度 高 指で囲め、なおかつ、隙間ができる
片足立ちテスト
① 両手を腰にあてる
② 片足を5cm上げて、60秒片足立ちをする
片足立ちが15秒未満しかできない方は要注意
サルコペニアの予防法は 栄養のある食事 と 運動です
・食事は筋肉をつくるのに必要なタンパク質をとることを意識しましょう。肉や魚以外でも、大豆製品や乳製品も毎日食べることを目標にしましょう。
・筋肉量を増やすために、ビタミンDやキノコもとりましょう。
・筋肉をふやすのに有効なスクワットやダンベル運動なども1日5分してみましょう。きついと思うほどの運動でなくても、毎日続けることで良い効果が得られます。
