甲状腺の病気について①
- クリニックからのお知らせ
- スタッフ・院長コラム
甲状腺の病気について①
当院では、甲状腺疾患(機能異常および構造異常)の外来診療を行っております。バセドウ病や橋本病をはじめ、多くの甲状腺機能異常の患者様に定期的にご通院いただいており、お子様から高齢者、妊婦様まで幅広い年代の方々の治療を行っています。糖尿病や高血圧といった生活習慣病とは異なり、「甲状腺疾患」と聞いても、具体的なイメージが湧かない方も多いかもしれません。そこで、甲状腺の病気について分かりやすくご紹介させていただきます。
甲状腺とは
甲状腺は、喉ぼとけの両側に位置し、蝶が羽を広げたような形をしたホルモン産生臓器です。その重さは男性で15~35g、女性で10~25g程度です。正常な状態では小さく柔らかいため、外からは目立ちません。しかし、腫れてくると盛り上がり、外見からも確認できるようになります。甲状腺は「全身の細胞の活動(新陳代謝)を促進する」ホルモンを分泌する重要な臓器です。このホルモンが不足すると、元気がなくなるだけでなく、動脈硬化など老化の進行が早まります。また、甲状腺ホルモンが全く分泌されなくなると、生命維持が困難となり、1ヶ月ほどしか生きられないと言われています。一方で、ホルモンが過剰になると全身にさまざまな異常が現れることがあります。
甲状腺の病気
甲状腺の病気にはさまざまな種類があります。代表的なものとして、バセドウ病が含まれる甲状腺機能亢進症や、橋本病が含まれる甲状腺機能低下症があります。また、甲状腺癌、甲状腺腫(良性腫瘍)もよく知られている疾患です。コラムでは、機能的な異常である甲状腺ホルモン異常と腫瘍についてお話ししていきます。
次回はバセドウ病について