vol.123 糖尿病と認知症
- 糖尿病パンフレット
糖尿病と認知症
糖尿病と認知症には関係があるといわれており、糖尿病のある方はそうでない方に比べて、認知症になる可能性が約2倍高いとされています。その理由のひとつに、血糖値が高い状態が続くと血管が傷つき、脳に十分な血液が届きにくくなることで、脳の働きが弱まり、認知症につながりやすくなることがあります。今回は、糖尿病と認知症の予防や改善について、わかりやすくご紹介します。
14のリスクを排除すると認知症は45%予防可能
イギリスの医学誌『ランセット』に載った、専門家たちの2024年の報告によると、年齢に合わせた対策をとることで、認知症の約45%は予防できる可能性があるとされています。
ライフステージ | 18歳まで | ①教育機会の不足(5%) |
18歳~ 65歳まで | ②難聴(7%) | |
③高LDLコレステロール(7%) | ||
➃うつ病(3%) | ||
⑤頭部外傷(3%) | ||
⑥運動不足(2%) | ||
⑦糖尿病(2%) | ||
⑧喫煙(2%) | ||
⑨高血圧(2%) | ||
⑩肥満(1%) | ||
⑪過度の飲酒(1%) | ||
65歳以上 | ⑫社会的孤立(5%) | |
⑬大気汚染(3%) | ||
⑭視力障害(2%) |
赤字は糖尿病治療と関係深い項目です
糖尿病治療の 食事療法・運動療法・眼科健診を行うと
認知症は17%予防できる可能性があります
運動は少しでも効果が期待できます
認知症予防には、1日5~10分ほどの軽い運動でも効果が期待できます。 さらに、運動不足が原因で起こりやすいロコモティブシンドローム(骨や関節、筋肉などの働きが弱くなり、動く力が落ちてしまう状態)や フレイル(年を重ねることで身体や心の元気がなくなり、介護が必要になりやすい状態)の予防にもつながります。
ラジオ体操
第一と第二を合わせると6分ほど。全身の筋肉を動かす有酸素運動とストレッチを兼ね備え、運動量は普通に歩くよりも強めです。一押しの運動です!
椅子をつかった体操
片足上げ・かかと上げ・肩をまわす・後ろで腕組
椅子に座ったままでも、工夫次第で色々な運動ができます。
無理なく続けるには、「ながら運動」がおすすめです。
